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はじめに

電力会社の非化石電源比率の現状(Ⅲ)

2025年10月、経済産業省で第108回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会が開催された。今年度は第2フェーズの最終年度であり、2026年度からの第3フェーズに向け、中間目標値の達成状況等の確認と、今後の運用等について検討を行われた。
はじめに

電力会社の非化石電源比率の現状(Ⅱ)

各小売電力事業者の「非化石電源比率」と「非化石証書の使用率」とは必ずしもリンクしていない。本来はリンクすべきであるが、個々の事業者の経営状況が反映された結果である。実際に大手電力会社の多くは、自社が有する再エネや原子力分の「非化石証書」を購入せず、火力発電並みのCO2排出係数を甘んじて受けているため、公表している調整後CO2排出係数は真のCO2排出係数ともリンクしていない。
はじめに

電力会社の非化石電源比率の現状(Ⅰ)

2020年3月、年間販売電力量が5億kWhを超える小売電気事業者に対し、「2030年度に非化石電源比率(再エネ+原子力)を44%以上」とする中間目標値が定められた。もちろん、めざす最終目標は2050年に非化石電源比率100%である。この進捗はどうなっているのであろうか?また、「エネルギー供給構造高度化法」の目標年度が迫る中で、2031年度以降の非化石電源比率の目標を定める必要がある。
航空機

最近の航空機事情と材料(Ⅲ)

航空機構造では、溶接が比較的難しいアルミニウム合金やチタン合金、溶接が不可能な複合材料(CFRP、GFRP)などが多用されているため、胴体外板同士の締結や外板と補強部材の締結などに、リベットやボルトによる機械継手が多く採用されているのが現状である。 これら航空機構造の機械継手部や溶接継手部では安全率を高く設定する必要があり、機体の軽量化の障害となっている。そのため摩擦撹拌接合(FSW)、線形摩擦接合(LFW)、積層造形(AM)などの高い信頼性を保持できる新しい製造技術の開発が進められている。
航空機

最近の航空機事情と材料(Ⅱ)

米国ボーイングの中型ワイドボディ機「B787」では機体材料に占めるアルミニウム合金の重量比が20%に減少し、複合材料(CFRP、GFRPなど)の重量比が50%に高められた。欧州エアバスの中型ワイドボディ機「A350XWB」ではアルミニウム合金の重量比が21%に減少され、CFRPの重量比53%に高められた。一方、「B777X」ではCFRP適用は主翼のみで、胴体はアルミ合金とチタン合金と鋼で構成されている。
航空機

最近の航空機事情と材料(Ⅰ)

新型コロナ禍の影響から脱却して航空旅行が急回復する中で、航空機需要の順調な伸びが期待されている。一方、トランプ関税と航空機の納入遅延で、一部地域で航空会社が急増する旅行需要に対応できず、世界経済の成長鈍化と貿易摩擦による貨物輸送の落ち込みが危惧されている。特に、トランプ関税は航空旅費のコスト上昇につながり、一定規模での減速効果が予想されている。
はじめに

今、注目されている天然水素(Ⅳ)

天然水素への「エネルギー変革」の第一歩は、”良好な天然水素鉱床”の発見である。とにかく、高純度な天然水素が豊富に回収できる天然水素鉱床が1カ所でも発見されると、「エネルギー変革」は加速的に進むことを過去の例が示している。資金の豊富なメジャーが動くと本格化する。それまでスタートアップ各社の頑張りに期待したい。
はじめに

今、注目されている天然水素(Ⅲ)

日本の地下にも「天然水素」は存在する可能性があり、CO2排出量が少ない純国産の一次エネルギー資源として注目が始まっている。しかし、未だに「天然水素」の生成メカニズムやポテンシャル(賦存量)は不明であるため、可採埋蔵量の把握や経済性の評価が困難な状況にある。
はじめに

今、注目されている天然水素(Ⅱ)

カーボンニュートラルの鍵となる可能性から「天然水素」への期待が高まり、高純度の天然水素を大量に発見し掘削する取り組みが世界各地で加速している。現在、天然水素の探索案件や各種機関による調査は、米国、フランス、豪州の政府機関・大学と各国のスタートアップ企業が主体である。
はじめに

今、注目されている天然水素(Ⅰ)

脱炭素社会の実現に向け、豊富で安価な水素供給を前提に様々な研究開発が進められてきた。しかし、グリーン水素の低コスト化は進まず脱炭素化が困難な状況に陥っている。この”溺れる者は藁をもつかむ”状況下で、「天然水素」への注目度が高まり、研究機関やスタートアップなどの探査活動が活発化している。本当に「天然水素」は実在するのか?