電力ひっ迫

原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅵ)

国内原発の再稼働は、2015年9月川内1号機に始まり2025年1月、島根2号機に至るまで、2026年1月現在で14基に達する。そのうちの6基については、再稼働直後に不具合を発生し原子炉を停止している。問題は再稼働直後のトラブルにとどまらず、その後も多くの原発で初歩的なものも含めてトラブルが発生している。そのためテロ対策施設の設置期間も含めて、原発の稼働率が2025年時点で34.1%と低迷している。
原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅴ)

2026年1月21日、東京電力は柏崎刈羽原発6号機を約14年ぶりに再稼働させた。しかし、翌22日に制御棒を引き抜く操作中に異常を知らせる警報が鳴り、制御棒を炉心に戻して原子炉を停止させた。柏崎刈羽6号機は約14年ぶりの再稼働で、東京電力も原発メーカーも世代交代が進み多くの技術がブラックボックス化している。安全第一で再稼働を焦ることなく、真の信頼を回復するための一里塚とする余裕が必要である。  
原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅳ)

中部電力は、当然守らなければならない社内ルールを無視し、NRA向け安全審査でデータを意図的に操作するなど企業ではあり得ない「犯罪行為」であり、原発への信頼性を大きく棄損した。原子力規制委員会は浜岡原発3,4号機の再稼働に必要な安全審査を白紙に戻すと表明した。
原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅲ)

北海道電力の泊原発3号機の再稼働は、地元自治体の同意が事実上の要件となっており、立地・周辺4町村の泊村と、神恵内かもえない村、共和町、岩内町は既に同意を表明している。北海道知事は、2025年12月の定例道議会の会期中に泊原発を視察し、4町村長との面会も実施して泊原発3号機の再稼働の最終判断を発表する。
原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅱ)

新潟県知事は容認の理由に、①柏崎刈羽6,7号機は規制委員会の審査に合格し安全性が確認、②原発が優れた電力安定供給力を有し、国が最大限活用を推進する方針、③再稼働は東日本の電力供給構造や電気料金の東西格差を是正、④脱炭素電源を活用した経済成長に寄与するなどを示した。その上で「国民生活と国内産業の競争力を維持・向上させるためには、柏崎刈羽原子力発電所が一定の役割を担う必要があるとの国の判断は、現時点において理解できる」と述べた。
原子力

加速できるのか?原発再稼働(Ⅰ)

政府は、2022年6月の電力需要ひっ迫を起点とし、「原発の再稼働が必要」と表明。2022年8月までに再稼働した原発は10基であったが、2025年11月現在で再稼働した原発は14基に達している。2025年11月21日、新潟県知事が柏崎刈羽6,7号機、2025年11月29日、北海道知事が泊原発3号機の再稼働を容認した。震災後、1基/年で再稼働が進められたきたが、今後加速できるのか?
はじめに

脱炭素に向けた発電電力量の推移(Ⅱ)

2010年度における発電電力量の構成比は、原子力25.1%、火力65.4%、水力7.3%、地熱及び新エネルギーが2.2%である。しかし、2011年3月の福島第一原発事故以降、原子力発電所は順次に運転停止され、2014年度における発電電力量構成比は、原子力0%、火力87.5%、水力7.9%、地熱及び新エネルギー4.6%となった。その後、2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が導入、2015年12月に地球温暖化対策の国際的枠組みの「パリ協定」が採択された。その結果、2020年度の発電電力量の構成比は、原子力3.9%、火力76.3%、水力7.8%、地熱及び新エネルギー12.0%と、再生可能エネルギーが約20%に達した。
はじめに

脱炭素に向けた発電電力量の推移(Ⅰ)

日本における主要電源は、1965年頃までは水力発電が主体であった。しかし、1973年の第一次石油危機までは石油火力発電が急増し、その後、石油に替えて石炭火力発電とLNG(液化天然ガス)火力発電、そして原子力発電が担い、高度成長を支えてきた。ところが、2011年の東日本大震災以降、「東京電力福島第一原子力発電所事故」により原子力発電の安全神話が崩れて急激に減少した。一時的に休・停止中の石油火力発電が稼働したものの、現在では再稼働の進まない原子力発電の不足分を、石炭火力発電とLNG火力発電が補っている。
原子力

GX脱炭素電源法に関して(Ⅲ)

GX脱炭素電源法(原子力)の大きな問題は、先に事実上60年超の運転を可能とした法律を策定し、これを実現するための規制が設定された点にある。原発の60年超の運転ありきで、法整備が行われたのである。科学的・技術的に安全性が担保されて、60年超の運転を可能としたのではないのである。
原子力

GX脱炭素電源法に関して(Ⅱ)

原発の再稼働に向けて岸田首相が「国が前面に立ってあらゆる対応をとっていく」と強調したものの、関西電力の高浜1,2号機の再稼働は1か月遅れ、東北電力の女川2号機、中国電力の島根2号機は明確な進捗なしと、政府が大きく関与した兆候は認められない。政府の趣旨はいつの間にか、「原発再稼働」から「60年超の運転期間延長」へと切り替わった。