高速炉

原子力

原子炉用核燃料の開発現状(Ⅲ)

日本は使用済み燃料は再処理してウランとプルトニウムを回収し、軽水炉で再利用する燃料サイクルの構築を推進している。現在、青森県六ヶ所村で日本原燃が、使用済燃料の再処理と、MOX燃料の製造工場を建設中。1993年に着工したが、ガラス固化技術の開発などや、原子力規制委員会の審査基準(自然災害・テロ対策)への対応により、27回以上の延期を繰り返している。
原子力

原子炉用核燃料の開発現状(Ⅱ)

米国は海外企業の濃縮サービスに多くを依存し、現時点で米国内で稼働する商業用ウラン濃縮施設はニューメキシコ州ユーニスのウレンコUSAの工場のみである。2028年以降、米国ではロシアからの低濃縮ウランの輸入を原則禁止する方向で、核燃料製造が喫緊の課題となっている。
原子力

原子炉用核燃料の開発現状(Ⅰ)

ロシアのウクライナ侵攻に端を発して、欧米各国はエネルギー安全保障の観点から原発向けの低濃縮ウラン(LEU)燃料の脱ロシア化を進めている。また、非軽水炉型の新型炉の多くでは従来の軽水炉用よりウラン濃縮度の高い「HALEU燃料」の使用が検討されているが、HALEU燃料でも脱ロシア化が始まっている。
原子力

日本の高速炉の開発現状(Ⅴ)

英国、カナダ、ドイツ、フィンランド、スウェーデンなどは技術的な難易度、莫大な開発費用から、経済性が見出せないとし、高速炉を開発せず使用済核燃料を直接処分する方針を打ち出している。一方、日本は当初の計画をはるかに超える再処理工場への投資や、原型炉「もんじゅ」の失敗にも懲りずに、高速炉実証炉の開発を目指し、将来的には再び高速増殖炉の開発を指向している。莫大な費用を要する核燃料サイクルの開発を再開するには、より確実な見通しが必要である。
原子力

日本の高速炉の開発現状(Ⅳ)

エネルギーの安定供給確保は重要な政策課題であるが、核燃料サイクルは、国ごとのエネルギー事情により独自の政策が進められている。米国は一度は開発を中止したが、その後、核燃料サイクルに再び着目し高速炉開発を推進している。フランス、ロシア、中国、インドは、積極的に高速増殖炉の開発を進めている。一方で、英国、カナダ、ドイツ、フィンランド、スウェーデンなどは技術的な難易度、莫大な開発費用から、経済性が見出せないとし、使用済み燃料を直接処分する方針を打ち出している。現状ではウラン燃料の価格が安く、核燃料サイクルによるプルトニウム燃料での発電が高価となるためである。
原子力

日本の高速炉の開発現状(Ⅲ)

高速炉は、使用済み燃料に含まれるプルトニウムを分離・回収して再利用する「核燃料サイクル」の中核となる。国内では、1977年に初臨界を達成した基礎段階の実験炉「常陽」、1994年に初臨界を達成した発電できる原型炉「もんじゅ」を開発した。しかし、トラブルが相次いだ「もんじゅ」は、2016年に廃炉が決定した。
原子力

日本の高速炉の開発現状(Ⅱ)

軽水炉で燃やした使用済み燃料を直接に廃棄処分する場合、ウラン、プルトニウム、核分裂生成物などを含むために全てを「高レベル放射性廃棄物」として処分することになる。一方、使用済み燃料の再処理を行うことで高レベル放射性廃棄物を減らすことができ、放射線の影響を1/10程度に低減できる。
原子力

日本の高速炉の開発現状(Ⅰ)

原子炉(核分裂炉)は、核分裂反応によって生じる高速中性子を減速して核分裂反応を生じさせる熱中性子炉と、減速しないで核分裂反応を生じさせる高速中性子炉に大別される。高速中性子炉は、当初「核燃料サイクル」を実現するための重要な炉と位置付けられ、高速増殖炉(FBR)として開発が進められた。高速増殖炉は原子炉冷却材として液体金属ナトリウム(Na)が使用され、発電しながら消費した以上の核燃料(プルトニウム)を生成することができる。しかし、プルトニウムが過剰で増殖に意義を見出せなくなり、最近では単に高速炉(FR or FNR)と呼び、プルトニウム焼却用原子炉と位置付けられている。
原子力

次世代原子力(新型炉)の開発現状(Ⅸ)

日本のエネルギー自給率は2020年度に11.3%で、他のOECD(経済協力開発機構)諸国と比べても明らかに低水準である。東日本大震災前の2010年度は20.2%であり、原子力発電所の停止により大幅に下落した。脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーと原子力発電所の増設は不可欠である。
原子力

次世代原子力(新型炉)の開発現状(Ⅷ)

韓国は、新型炉を含むSMR市場を主導するため「SMRアライアンス」を発足させ、サプライチェーン構築や関係事業への参加を推進している。日本は、小型軽水炉について2030年代から国内で実証炉の製造・建設を始め、2040年代に運転を開始する目標を掲げている。また、新型炉(高速炉、高温ガス炉、核融合)についても、実証炉の製造・建設・運転について、おおよその目標を示した。