エネルギー

再エネ

世界で進む風力発電の導入現状(Ⅲ)

極めてポテンシャルが高いのに風力発電が拡大しない理由は、企業として風力発電事業に”うま味”がないためである。その証拠は、1990年代後半以降に補助金で設置された既設風力発電所が約20年の寿命を迎えて撤去が相次いでいることから明らかである。既設風力発電所は環境アセスをクリアし、約20年間以上にわたり発電を行ってきた。新たに環境アセスを実施して風力発電所を新設するよりも、既設発電所を更新する方がよほど合理的に風力発電を拡大できる。
再エネ

世界で進む風力発電の導入現状(Ⅱ)

海外では風力発電が太陽光発電よりも導入が進んでいる。しかし、日本では2023年度において太陽光発電が国内の年間発電電力量の9.8%に達しているのに対し、風力発電は2011年度と比べて約2倍に増加したが1.1%にとどまり、年間発電電力量では太陽光発電の1/10以下の低水準である。 一方、日本の陸上風力ポテンシャルは出力ベースで1億4376万kWと、国内の全発電設備容量の70%に達する。また、洋上風力ポテンシャルは出力ベースで6億784万kWで、国内の全発電設備容量を超えて294%にも達する。ポテンシャルは高いのに、なぜ、風力発電の導入は進まないのか?
再エネ

世界で進む風力発電の導入現状(Ⅰ)

世界の風力発電の総設備容量は、2015年から年平均成長率11%で増加しており、2024年末時点で11億3600万kWに達した。その内訳は、陸上風力が10億5230万kW、洋上風力が8320万kWである。国別の陸上風力発電設備の総導入量は、2024年末時点で1位は中国で4億7878.7万kW(シェア:46%)と伸びが著しい。日本の総導入量は558.9万kWで、世界の導入量の約0.5%である。一方、洋上風力発電設備の総導入量は、2024年末時点でも1位は中国で4181.3万kW(シェア:50%)と伸びが著しい。日本の総導入量は288万kWであり、世界の導入量の約0.3%と大きく出遅れている。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅵ)

JOGMECプロジェクトには、北海道電力、東北電力、中国電力、関西電力、九州電力、電源開発が参画する。その他、JERA、中部電力、北陸電力にも動きがみられる。CCS事業への取り組みには電力会社間で温度差が顕著である。次に、電源開発、JERA、中部電力、北陸電力の現状を示す。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅴ)

JOGMECプロジェクトには、北海道電力、東北電力、中国電力、関西電力、九州電力、電源開発が参画する。その他、JERA、中部電力、北陸電力にも動きがみられる。CCS事業への取り組みには電力会社間で温度差が顕著である。次に、北海道電力、東北電力、中国電力、関西電力、九州電力の現状を示す。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅳ)

JOGMECプロジェクトでは、三菱商事が⑥マレーシア マレー半島沖北部CCS事業と⑨大洋州CCS事業、三井物産が⑧マレーシア・マレー半島沖南部CCS事業をリードしている。その他にも、「丸紅」や「住友商事」にもCCS事業に関連する動きがみられる。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅲ)

JOGMECのCCS事業に選定された9案件には、発電、石油精製、鉄鋼、化学、紙・パルプ、セメント等の多様な企業が参画し、産業が集積する北海道、関東、中部、近畿、瀬戸内、九州等のCO2排出に対応する。9案件合計で約2000万トン/年のCO2貯留を目標とする。次に、⑥~⑨の詳細を示す。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅱ)

JOGMECのCCS事業に選定された9案件には、発電、石油精製、鉄鋼、化学、紙・パルプ、セメント等の多様な企業が参画し、産業が集積する北海道、関東、中部、近畿、瀬戸内、九州等のCO2排出に対応する。9案件合計で約2000万トン/年のCO2貯留を目標とする。次に、①~⑤の詳細を示す。
火力発電

国内でのCCS事業化の動向(Ⅰ)

エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、2024年3月8日~4月5日に「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する委託調査業務の公募を行い、国内貯留5案件とアジア大洋州貯留4案件を候補とした。2023年度の調査公募に引き続き、「CCSバリューチェーンにおける設計作業」、試掘調査等を行う「CO2貯留予定地の貯留ポテンシャル評価作業」を支援する。事業者は、2026年度までに最終投資決定をめざす。
再エネ

国内送電網の強化に向けた動き(Ⅱ)

高圧直流送電(HVDC:High Voltage Direct Current)は電力系統間で送電するための技術で、送電側の電力を交流から直流に変換して送電し、受電側で交流に戻して電力を使用する。長距離送電に適しており、周波数が異なり直接交流で接続できない系統間の連系に適している。今後、再生可能エネルギーの拡大や電力システム改革の進展に伴い、洋上風力発電所との連系や送電系統の広域的連系などでHVDCの導入が本格化する。