材料・加工

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グリーンスチールの現状(Ⅳ)

グリーンスチールは強度や軽さなど性能は遜色ないが、製造コストが高い。日本自動車工業会によると、車1台に必要な鋼材は1.5トンで、CO2を3割削減するには3万円/台のコスト増になる。現状、自動車メーカーへの導入はゆっくと進んでいるのが実情である。
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グリーンスチールの現状(Ⅲ)

日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所の3社が、グリーンイノベーション(GI)基金を活用して、①「電炉法」への転換、②水素による直接還元製鉄、③「高炉法」をベースとする水素還元製鉄+CCUSを進めている。「電炉」はCO2排出量を「高炉」の約25%に抑えられるため、本格的な水素還元製鉄が立ち上がるまでの移行期期間と位置付け重視する。ただし、「電炉」だけで高級鋼需要は賄いきれないため、将来的には「高炉」+CCUS(CO2の回収・貯留・利用)により、カーボンニュートラルをめざす。
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グリーンスチールの現状(Ⅱ)

欧州や中国の製鉄メーカーも「グリーンスチール化」をめざし、①「高炉法」をベースとする水素還元製鉄+CCUS、②水素による直接還元製鉄、③「電炉法」への転換への取り組みを進めている。一方、安価で豊富な水素の供給が滞る現状から、2024年にはArcelor Mittalが水素直接還元を延期し、「電炉」のみを先行すると発表するなど、動向から目を離せない。
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グリーンスチールの現状(Ⅰ)

日本はカーボンニュートラルに向けた戦略として、欧州で保留となったプロセス「高炉(転炉)+CCUS(CO2の回収・貯留・有効利用)」を追求した。その結果、2013年にNEDO事業「環境調和型製鉄プロセス技術開発」で開始し、2016年にはパイロットプラントを完成した。しかし、世界のトレンドが水素還元製鉄に向っており見直しが行われ、グリーンイノベーション(GI)基金による開発が始められている。