自動車 グリーンスチールの現状(Ⅳ) グリーンスチールは強度や軽さなど性能は遜色ないが、製造コストが高い。日本自動車工業会によると、車1台に必要な鋼材は1.5トンで、CO2を3割削減するには3万円/台のコスト増になる。現状、自動車メーカーへの導入はゆっくと進んでいるのが実情である。 2025.10.09 自動車
自動車 グリーンスチールの現状(Ⅲ) 日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所の3社が、グリーンイノベーション(GI)基金を活用して、①「電炉法」への転換、②水素による直接還元製鉄、③「高炉法」をベースとする水素還元製鉄+CCUSを進めている。「電炉」はCO2排出量を「高炉」の約25%に抑えられるため、本格的な水素還元製鉄が立ち上がるまでの移行期期間と位置付け重視する。ただし、「電炉」だけで高級鋼需要は賄いきれないため、将来的には「高炉」+CCUS(CO2の回収・貯留・利用)により、カーボンニュートラルをめざす。 2025.10.07 自動車
自動車 グリーンスチールの現状(Ⅱ) 欧州や中国の製鉄メーカーも「グリーンスチール化」をめざし、①「高炉法」をベースとする水素還元製鉄+CCUS、②水素による直接還元製鉄、③「電炉法」への転換への取り組みを進めている。一方、安価で豊富な水素の供給が滞る現状から、2024年にはArcelor Mittalが水素直接還元を延期し、「電炉」のみを先行すると発表するなど、動向から目を離せない。 2025.10.02 自動車
自動車 グリーンスチールの現状(Ⅰ) 日本はカーボンニュートラルに向けた戦略として、欧州で保留となったプロセス「高炉(転炉)+CCUS(CO2の回収・貯留・有効利用)」を追求した。その結果、2013年にNEDO事業「環境調和型製鉄プロセス技術開発」で開始し、2016年にはパイロットプラントを完成した。しかし、世界のトレンドが水素還元製鉄に向っており見直しが行われ、グリーンイノベーション(GI)基金による開発が始められている。 2025.09.30 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅸ) 日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)によれば、政府による補助金制度のもと、2020年の設置目標の160カ所をクリアし、2023年3月、全国で運用されている水素ステーションは179カ所に達した。しかし、2025年4月には156カ所に減少し、2025年の設置目標の320カ所の達成には程遠いのが現状である。 2025.09.02 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅷ) 水素エンジン自動車の車体価格が現状のガソリン車並みとなれば水素エンジン車は優位である。合成燃料(e-fuel)価格が水素並みとなれば、合成燃料自動車が優位となる。トヨタ自動車は、e-fuel価格が下がるのを座して待つよりも、積極的に水素エンジン車の車体価格を下げる戦略に出ている。 2025.08.28 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅶ) 水素エンジン車の開発は、「水素エンジン自動車」には限定されていない。現在では「水素エンジン・バイク」、「水素エンジン・フォークリフト」、「水素エンジン・トラック」、「水素エンジン・クレーン」、「水素エンジン発電機」と幅広い展開が進められている。 2025.08.26 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅵ) 2021年5月、トヨタ自動車が、水素エンジンを搭載したカローラスポーツで耐久レースに参戦して以来、水素エンジン車(HICV:Hydrogen Internal Combustion engine Vehicle )の報道が過熱気味である。まずは、水素エンジンのメリットとデメリットについて、明らかにする。 2025.08.21 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅴ) 2018年3月、トヨタ自動車が大型FCバス「SORA」の販売を開始し、2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて東京都に納入されて以降、国内ではFCバスに関する大きな動きは見られない。「SORA」は、いすゞ自動車と日野自動車の合弁会社であるジェイ・バスの小松事業所で生産されている。 2025.08.19 自動車
自動車 EVに負けたFCVのその後(Ⅳ) 国内のFCトラック開発は、「大型FCトラック」は①いすゞ自動車と本田技研工業、②日野自動車とトヨタ自動車、③ドイツのダイムラー・トラック傘下の三菱ふそうトラック・バスの3グループで進められている。 2025年には、日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが経営統合の最終調整に入り、親会社であるトヨタ自動車とダイムラートラックの協業が進むと報じられた。②③の統合である。一方で、「小型FCトラック」は、トヨタ自動車、いすゞ自動車、スズキ自動車、ダイハツ工業が出資するCJPTが供給を開始している。 2025.08.07 自動車