グリーンスチールは強度や軽さなど性能は遜色ないが、製造コストが高い。日本自動車工業会によると、車1台に必要な鋼材は1.5トンで、CO2を3割削減するには3万円/台のコスト増になる。現状、自動車メーカーへの導入はゆっくと進んでいるのが実情である。
グリーンスチールの政府支援と商品化
2025年1月、経済産業省は自動車メーカーに「グリーンスチール」導入を促すため、グリーンスチールを採用したEVなどエコカー購入者に対する補助金を最大5万円上乗せする制度を始める。2025年度の新車購入者から対象とし、各メーカーに2030年度までのグリーンスチールの調達量や導入比率などの計画提出を求める。
今後、メーカー毎の上乗せ額を設定し、同じメーカーのEVであれば一律で最大5万円となるが、軽EV、PHV、FCVなどの種別により異なる。「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」は、車種や性能・機能などで異なり、基本額は最大でEVが85万円、軽EV・PHVが55万円、FCVが255万円で、この額に上乗せされる。
*グリーンスチールは強度や軽さなど性能は遜色ないが、製造コストが高い。日本自動車工業会によると、車1台に必要な鋼材は1.5トンで、CO2を3割削減するには3万円/台のコスト増になる。現状、自動車メーカーへの導入はゆっくと進んでいるのが実情である。
現在、各国の鉄鋼メーカーは独自の「グリーンスチール」商品のブランドを公表している。
「グリーンスチール」と定義されるためには、①製造プロセスの改善等によるCO2排出削減量を製品に割り当てる方式、②脱炭素化技術等によって製造された製品の製造プロセスの排出量を表示する方式、③電炉で使用する電力に係る排出量を電力証書等により下げる方式の3方式が採られている。

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