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電動航空機の開発動向(Ⅵ)

航空機メーカーなどにより、小型機を対象に推力を含む主電源と位置付けた燃料電池航空機の飛行試験が、既存のレシプロエンジンをPEFC+電動モーターに置き換えることにより実施されている。一方で、中大型機を対象に機内分散電源や非常用電源のハイブリッドシステム(SOFC or PEFC+ガスタービン)への置き換えが検討されているが、最近では燃料電池プロペラ推進システムの開発が始まっている。
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電動航空機の開発動向(Ⅴ)

燃料電池の航空機への適用に関しては、2005 年頃からボーイングとエアバスがフィージビリティー・スタディーを進めている。全電動化航空機(AEA)構想の一環で、油圧・空気圧による駆動も電気系統で統一して飛行の推力以外は全て電動化することで、燃費向上、低コスト化を実現するのが狙いである。
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電動航空機の開発動向(Ⅳ)

2017年11月には、エアバス、ロールスロイス、シーメンスの3社が、シリーズ方式のハイブリッド電気推進システム実証機「E-Fan X」の開発でパートナーシップを締結したが、経済的な視点と技術的な成熟段階を見据えた結果、2020年4月、「E-Fan X」の事業化計画は破棄されている。
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電動航空機の開発動向(Ⅲ)

NASAは150人乗りクラス旅客機で、パラレル方式の「SUGAR Volt」やシリーズ方式の「STRAC-ABL」の開発を進めている。また、将来を見据えてウィングボディ形状のターボ・エレクトリック分散推進方式(TeDP)の旅客機「N3-X」を発表している。JAXAもSOFC-ガスタービン複合サイクル発電機を搭載したシリーズ方式のエミッションフリー航空機を発表している。
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電動航空機の開発動向(Ⅱ)

現状の蓄電池性能では航続距離の問題から完全電動化が困難な中大型旅客機を対象に、ハイブリッド航空機が大手航空機メーカーによる開発が進められている。小型航空機のハイブリッド化開発も報告されているが、中~大型旅客機のハイブリッド化ための第一ステップと位置付けられる。
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電動航空機の開発動向(Ⅰ)

電動航空機の開発はリージョナル航空機(短距離輸送用ターボファンエンジン搭載航空機市場を目指し、大手航空機メーカーを中心にハイブリッド化が進められている。一方で、小型プロペラ機は電動化メリットが大きいため、ピュアエレクトリック化が進められている。しかし、2010年代後半から、都市型航空交通を目指して、多くのスタートアップが「空飛ぶクルマ」を市場投入しており、小型電動航空機市場は百家争鳴の状況にある。
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次世代航空機の開発動向(Ⅲ)

広義の電動航空機(EA)には、ジェットエンジンと電動モーターを組み合わせて使うハイブリッド航空機(HEA)、蓄電池のみの狭義の電動航空機であるピュアエレクトリック航空機(PEA)、燃料電池航空機(FCEA)が含まれる。また、次世代航空機には燃料電池航空機(FCEA)に加えて、水素タービン航空機(HTA)の開発が進められている。
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次世代航空機の開発動向(Ⅱ)

2018年7月に、航空機電動化コンソーシアム(ECLAIR)が設立され、日本の航空機電動化の技術開発と航空・電機産業間の連携を促進し、航空機電動化技術の国際競争力向上を目指すことを目的として活動が始まった。しかし、開発が緒に就いた段階であり、社会実装には程遠いのが現状である。
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次世代航空機の開発動向(Ⅰ)

次世代航空機の開発動向は、同様に低環境負荷を目指す次世代自動車と良く似ている。ただし、次世代航空機ではバイオジェット燃料の供給の可能性は十分にあるとして、空港のインフラ整備による持続可能な航空燃料(SAF)の検討が進められている。一方で、ハイブリッド機→電動航空機・燃料電池航空機・水素タービン航空機へと向かう研究開発が始められている。
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航空機用構造材料の変革(Ⅳ)

航空機構造では、溶接が比較的難しいアルミニウム合金やチタン合金、溶接が不可能なCFRPなどが多用されているため、胴体外板同士の締結や外板と補強部材の締結などにはリベットやボルトによる機械継手が多く採用されており、機体の軽量化の障害となっている。そのため摩擦撹拌接合(FSW)や線形摩擦接合(LFW)などの高い信頼性を保持できる新しい接合技術の適用が望まれている。