再エネ 浮体式太陽光発電の現状(Ⅱ) 国内では、2017年頃から農業用ため池や貯水池を対象に、浮体式太陽光発電の開発が進められてきた。同様に、世界でもオランダ、タイ、ブラジル、ロシア、シンガポール、中国、インドネシアなどで、浮体式(フロート式)太陽光発電システムの導入が進められている。海外では水力発電所のダム湖で最大20万kW級の浮体式太陽光発電所が稼働しており、一部では洋上太陽光発電所の設置も始まっている。 2024.01.15 再エネ
再エネ 浮体式太陽光発電の現状(Ⅰ) 洋上風力発電所の建設に関しては、政府主導で大規模なウィンドファーム計画が進められている。一方で、ため池や貯水池などの水面上に設置する「浮体式太陽光発電所」の開発が国内外で始まっている。水上太陽光発電所や水上メガソーラーとも呼ばれ、最近では洋上での浮体式太陽光発電所の建設も始まっている。果たして、浮体式太陽光発電は新たに設置できる余地として期待できるであろうか? 2024.01.12 再エネ
再エネ 洋上風力発電の現状(Ⅳ) 国内の洋上風力発電ポテンシャルは6億784万kWである。日本は2030年までに洋上風力で総出力:1000万kWの目標を掲げているが、現時点での見通しは500万kWに達しない。さらなる大規模開発を積み上げる必要がる。一方、第一弾の秋田・千葉県沖の3海域の大規模開発(168.84万kW)では、三菱商事連合が従来のFIT売電価格に比べて破格の安値(11~17円/kWh)で受注した。第二弾の秋田、千葉・新潟・長崎県沖の7海域の大規模開発(181.6万kW)では、伊藤忠商事、三井物産の企業連合が「ゼロプレミアム水準」の3円/kWhで受注した。欧米で起きている洋上風力の中止・撤退の二の舞を踏むことにならないか? 2024.01.10 再エネ
再エネ 洋上風力発電の現状(Ⅲ) 第一弾のFIT公募で、秋田県沖と千葉沖の3海域案件を落札したのは全て三菱商事連合で、他社に比べて大幅に安い供給価格を設定した。その結果、ヴェスタスは日本での工場建設を中止、シーメンス・ガメサは次回公募の見送りを表明した。入札で負けたヴェスタス、シーメンスが拠点戦略を変える可能性が高い。第二弾のFIP公募で、秋田県八峰町・能代市沖の4海域案件を落札したのは、伊藤忠商事、三井物産、住友商事の企業連合である。落札価格は3円/kWh以下が提示されたため、公募を中断して行われた政府によるルールの見直し(早期の運転開始)が勝敗に大きな影響を与えた。ただし、1海域案件のみ再入札となった。 2024.01.09 再エネ
再エネ 洋上風力発電の現状(Ⅱ) 欧米で起きている洋上風力の中止・撤退は、洋上風力発電を再生可能エネルギー拡大の切り札と位置付けている日本でも起きることは容易に予測できる。既に、国内の風車メーカー(三菱重工業、日立製作所など)は撤退しており、サプライチェーンの構築もこれからの日本である。一方、昨春から進んでいる円安に加えて、インフレの終焉も見通せない状態が継続している。果たして、計画通りに洋上風力発電の導入が進むのであろうか?国内動向を、少し振り返ってみよう。 2024.01.05 再エネ
再エネ 洋上風力発電の現状(Ⅰ) 2023年12月、アラブ首長国連邦ドバイで開催されたCOP28で示された「再エネ2030年までに3倍」の目標は、再生可能エネルギー普及の追い風となるであろう。しかし、新型コロナウイルス禍をきっかけとした世界的な供給網の混乱や資材価格の高騰に加え、米国中央銀行の利上げで資金調達コストが膨らんだことにより、洋上風力発電の採算割れによる開発計画の頓挫が起きている。果たして、日本の洋上風力はどうなるのか? 2024.01.04 再エネ
再エネ 再生可能エネルギーの未来予測(Ⅵ) 老朽化した中小水力発電設備の補修やリプレースは、発電事業者には大きな費用負担であり、事業からの撤退の原因ともなっている。政府は既存設備のリパワーリングやリプレースによる高効率化を積極的に推進し、発電電力量の増大を図るための仕組み作りを行う必要がある。また、中小水力発電の導入拡大に関しては、地方自治体任せになっていないだろうか? 開発初期での流量調査や測量に関するコストが増大しており、今後、気候変動による流水量の変化を含め、政府としての積極的な支援により調査を進め、新規地点の開発を促進する必要がある。 2023.11.15 再エネ
再エネ 再生可能エネルギーの未来予測(Ⅴ) 本来、バイオマス発電は地産地消の分散型電源として期待されていた。重要なのは、バイオマス発電の原点への回帰である。そのためには「国内林業の活性化」が不可欠である。当然のことながら、地道な「ごみ発電」による発電量の増加(回収率向上、設備更新)の努力も忘れてはならない。 2023.11.14 再エネ
再エネ 再生可能エネルギーの未来予測(Ⅳ) 政府は2030年までに総出力:150万kWの目標を掲げるが、中小規模のバイナリー・サイクル地熱発電所を地産地消の分散電源として拡大させることが必要である。既設の大規模地熱発電所は、経年的な発電効率の低下対策と、老朽化更新によるリパワリングの推進が喫緊の課題である。 2023.11.13 再エネ
再エネ 再生可能エネルギーの未来予測(Ⅲ) 2023年9月に露見した洋上風力発電を巡る国会議員の汚職事件は、贈賄の疑いがある日本風力開発だけでなく、業界団体の日本風力発電協会(JWPA)も関与が疑われ、洋上風力代表企業の三菱商事が同協会を退会するなど、混乱は拡大を見せている。本件に関しては事実の解明を早急に進め、洋上風力発電所の導入拡大に影響を与えてはならない。 2023.11.09 再エネ