エルベ川に架かるロシュヴィッツァー橋@ドイツ・ドレスデン

いろいろ探訪記

写真1 「青い奇跡の橋」と呼ばれるロシュヴィッツァー橋

 ドイツのドレスデン中央駅からエルベ川沿いにタクシーで20分ほどさかのぼり、ロシュヴィッツァー橋(Loschwitzer bridge)に到着しました。全長 280m、最大支間長146.68m、幅12m、高さ24mで、総重量約3,800トンの鋼製トラス橋で、部材はリベットにより結合されています。

 土木技術者のClaus KoepckeとHans Manfred Krüger の設計で、パリのエッフェル塔と同じ1893年に架橋されました。多くのトラス橋は簡素で単調な構造ですが、ロシュヴィッツァー橋は吊り橋とも思えるような美しい外観を見せています。

 1935年にドレスデンの新聞が、「当初、コバルトブルーとクロームイエローで緑色に塗装されたが、次第に淡い空色に変色したため”Blue Wonder”と呼ばれている。」と掲載しました。そのため「青い奇跡の橋」の愛称で親しまれています。
 しかし、この呼称は建造年の1893年に発行された硬貨にも刻印されており、緑色から空色に変色した物語は、下地塗装から上塗りへの経過のことなのかもしれません。

 第二次大戦の終戦間際に多くの橋梁がナチスにより爆破されましたが、ドレスデンで爆破を免れた唯一の橋です。

 写真1は、少々奇妙な懸垂式モノレールでオーバーロシュヴィッツ駅に上り、展望台から見たロシュヴィッツァー橋です。山頂に登る空中鉄道ドレスデンは、距離は274mと短いのですが、標高差は84.2mと急勾配のためか、ぶら下がる車両がケーブルカーのように階段構造になっています。
 この車両には動力がなく、2つの車両が上部駅の巻き上げ機を介してケーブルで結びつけられており、一方の車両が上昇すると、もう一方の車両が下降する仕組みのようです。モノレールとケーブルカーをミックスした変わり種のモビリティーです。並行して、普通のケーブルカーも運航していました。

写真2 エルベ川上流から眺めたロシュヴィッツァー橋
写真3 ケーブルカーをぶら下げたような懸垂式モノレールの看板

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