大谷川に架かる神橋@栃木県日光市

いろいろ探訪記
写真1 栃木県日光市の大谷川に架かる二荒山神社の神橋

 浅草駅から東武日光線で特急けごんに乗り、約1時間50分で東部日光駅に到着、20分ほど歩いて大谷川だいやがわに架かる二荒山ふたらさん神社の神橋しんきょうに到着しました。

 いにしえの神橋は刎橋はねばしであったとされ、橋脚がありませんでした刎橋はねばしは木材を多く使用するうえに工事中の危険度が高く、梁の端部を岩盤中に埋設するため腐食され易い問題がありました。そのため1636年の東照宮建替工事の際に、神橋は刎橋と桁橋けたばしとの折衷せっちゅう構造が採用され架け替えられました。

 重層であった桔木はねきを3本の主桁(乳の木ちのき)に集約して端部を両岸の土中あるいは岩盤中に埋め込み、両対岸から片持梁形式で斜め上方に突き出させ、鳥居型の石製橋脚で支持する構造です。
 両側からり出した橋桁の中央部に短い橋桁を台持ち継ぎで載せて、その上に朱塗りの橋床が作られています。橋長28m、幅7.4m、水面からの高さ10.6mで、主桁の断面は縦80cm、横68cmの太さで、最長15mの素木造りしらきづくりの橋として架け替えられました。

 また、1997~2005年の平成大修理では、主桁である乳の木には金属板補強の上に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)シートを巻き付けて増強する革新的な補修方法が採用されました。
 高弾性率のCFRPシートをコンクリートの柱や梁に巻き付けることで、せん断耐力、曲げ耐力、疲労寿命を向上させることが可能です。橋梁を始めとした建築物やトンネルなど社会インフラを支える構造物の耐震補強対策や長寿命化・老朽化対策として、実施例は数多く報告されています。

 炭素繊維シートをエポキシ樹脂で含浸させながら積層し、接着して一体化させる工法ですが、神橋ではCFRP補強の上に何層にも漆塗うるしぬり工事が施されています。架け替えには膨大な費用が必要なため、木造橋には雨風による腐食対策を施して長寿命化・老朽化対策を図ることが重要です。

写真2 神橋の橋桁と橋脚の構造

コメント

タイトルとURLをコピーしました